オフィシャルブログ

月別アーカイブ: 2023年9月

実用・東洋医学R:胃腸かぜ4

「養生」弱った胃腸には、少しづつ体力の回復がポイントです。体力のない人は嘔吐や下痢が続くと体力消耗により脱水症状を起こしやすい傾向あり。症状がひどいと食べれませんが、水分補給は欠かさない事がポイントです。先ずは安静にして体を温めます。症状が落ち着いてきたら、スープや重湯→お粥→普通のご飯へと徐々に戻していきます。お粥を食べられる程度に回復したら、白身魚や野菜、軟かい煮物などを摂り、栄養を補いましょう。

生薬紹介:牛蒡子 ごぼうし

キク科。効能は鎮静、鎮痛です。

経穴:腹結 ふっけつ

足の太陰脾経のツボで、下腹部、おヘソの1.3指下で、4指外側に取ります。筋:皮下に外腹斜筋、内腹斜筋。神経:筋枝は肋間神経、腸骨下腹神経、腸骨鼠径神経。皮枝は肋間神経、腸骨下腹神経が分布。血管:皮下に浅腹壁動脈、下腹壁動脈が走行。

実用・東洋医学R:胃腸かぜ3

「下痢だけの場合」かぜで下痢や胃痛、食欲不振を起こし、みぞおちにつかえ感がある場合、胃痛の炎症を抑えて改善させます。胃に余分な水分が溜まり、ポチャポチャ音=胃内停水の場合は胃腸の水分代謝を改善して治します。また、胃腸の冷えがある場合は冷えを取り去る方法で改善させます。

生薬紹介:呉茱萸 ごしゅゆ

みかん科。効能は健胃、利尿、吐き気止め、鎮痛、頭痛です。

経穴:府舎 ふしゃ

足の太陰脾経のツボで、下腹部、股関節付近で、おヘソから下方5指外方4指に取ります。筋:皮下に外腹斜筋、内腹斜筋。神経:筋枝は肋間神経、腸骨下腹神経、腸骨鼠径神経。皮枝は腸骨下腹神経が分布。血管:皮下に浅腹壁動脈、下腹壁動脈が走行。

実用・東洋医学R:胃腸かぜ2

「吐き下しする場合」水を飲んでも吐くような状態が続き、吐き下しが伴う場合は、水分代謝を改善し、嘔吐を解消させる事で治します。漢方薬を服用しても、嘔吐の際、同時に漢方薬も吐いてしまう為、10~15分おきに盃一杯程度の漢方薬をゆっくり飲みます。吐いたほうが楽な時は止めずに吐ききりましょう。

生薬紹介:厚朴 こうぼく

モクレン科。効能は利尿、去痰、腹痛、咳止めです。

経穴:衝門 しょうもん

足の太陰脾経のツボで、鼠径部、鼠径溝の大腿動脈拍動部外側に取ります。筋:皮下に腸腰筋。神経:筋枝は腰神経叢、大腿神経。皮枝は腸骨下腹神経、腸骨鼠径神経、陰部大腿神経が分布。血管:大腿動脈が走行。

実用・東洋医学R:胃腸かぜ1

胃腸かぜは感染性胃腸炎、嘔吐下痢症の病気です。病原性大腸菌などの細菌性と、ノロウイルスのようなウィルス性があります。ノロウイルスの感染源の多くはカキやシジミなどの二枚貝といわれています。患者の吐いたものや便に触れ、それが経口で感染します。胃腸かぜは、嘔吐を繰り返し激しい水様性下痢を起こします。嘔吐がなく、下痢だけの場合もあります。東洋医学では、吐き下しする場合と下痢だけの場合の2つに分けて考えます。